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小松左京ライブラリ
第三回星新一賞の開催おめでとうございます。1965年、小松左京は「果しなき流れの果に」において、宇宙ステーションと地球をつなぐ軌道エレベーターをリアルに描写しました。それから、ちょうど半世紀、SFではなく、現実の軌道エレベーター開発に向けて、様々な研究が進められています。理系的発想を持つ小説は、単なる物語ではなく、未来と現在をつなぐ大切な架け橋です。第1回、第2回に続き、第3回の星新一賞にも、宇宙へ、海底へ、バーチャル世界へ、ナノレベルの世界へと繋がるような、素晴らしい理系的発想に満ちた物語が沢山寄せられることと思います。いつの日か、この賞に集った物語のエッセンスが現実の世界にフィードバックされ、より良い未来の礎となることを心から願っています。
日本SF作家クラブ
日経「星新一賞」第3回の開催が決まったとのこと、今度はどんな作品が集まってくるのか、たいへん楽しみです。これまで、グランプリはもちろん準グランプリ・優秀賞と、次々と新たな才能を生み出してきた「星新一賞」を、日本SF作家クラブは、心強く思うとともに、負けられないという思いも強くしております。とくに、ジュニア部門の発想の素晴らしさは、子どもたちへSFをいかに届けるかを試行しているクラブとしても、たいへんな刺激と参考になっております。互いに、「この発想を知ってしまった今、もう今までの世界には戻れない」という発想を求めていきましょう!
エヌ氏の会
「便利なものすべて、人間に役に立つとはいえない」『自動車、飛行機をはじめ、テレビからパソコン携帯電話、交通機関から電化製品にいたるまで家庭の隅々まで進出して大変便利になった。しかし、人々の行動はその進歩に対応できず、ついていけないのが現状で苦労し、病人死人迷子が多く出てきている。科学技術の発展も便利なものばかりを追求せず、少しくらい不便さがあってもいいから取り扱いに苦労しない製品を多く作ってもらいたいものだ。』(星新一氏を囲む会席上でのスピーチです)星新一賞の内容を考える時、みなさんの理系的発想力想像力で、未来世界を豊かで便利なものを発信しよう!それが星新一氏の描いた世界になります。
きまぐれ人工知能プロジェクト
作家ですのよ
星新一さんのようなショートショートをコンピュータに創作させることを目指している研究プロジェクトです。優れたショートショートをコンピュータが創作できるようになれば、感性を扱えるコンピュータの実現に近づくと考えています。ショート―ショートの創作は当然のことながらむずかしくてまだ優れたものはできませんが、今回はなんとか人工知能で応募したいと思っています。頑張ります。
国立研究開発法人
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は昨年発足10周年を迎えた際に、新生JAXAの方針として、新しい宇宙航空技術を研究開発するだけでなく、それらを使って、私たちの住むこの世の中をどうよくするかに重点をおいた活動をしていくこととしました。 星新一先生の世界はフィクションですが、新しい科学技術はどう世の中を変えていく可能性があるのか、また、科学技術にはどんな落とし穴が潜むか、そんなことを想像させるわくわくドキドキするようなお話を期待しております。
独立行政法人
国立科学博物館
国立科学博物館は、動植物など自然史に関する標本や、科学技術の発展に関する資料を収集・保管し、それに関する調査研究を行っています。そしてそれらをもとに行う多彩な展示や学習支援活動を通じて、理系的な知識の提供だけでなく、発見や驚き、感動をあわせて提供する、「想像力の入口」でありたいと願っています。「星新一賞」をきっかけに、「理系的な知識」と「想像力」が融合された魅力的な作品が生まれ、さらにそれらの作品が今度は読者の想像力を刺激する。そういった、想像力の連鎖が起きることを期待しています。
一般社団法人
情報処理学会
情報処理学会は星新一賞を応援します。情報処理学会にはコンピュータやネットワーク、人工知能に始まり、音楽やゲーム、ユビキタス等幅広い分野の研究者・ 技術者が集まっています。その成果としてパソコンやインターネットそしてスマホが我々の生活を劇的に変えてきたことは皆さんご承知の通りです。そしてIT(情報技術)が社会インフラの全てを支えていると言っても過言ではありま せん。この様にして星新一さんの作品他SFで夢として描かれていたものが次々に現実のものになりました。今後生み出される新しいSF作品のなかから未来に繋げるとてつもない夢を生み出して欲しいと願っています。
一般社団法人
人工知能学会
人工知能学会はコンピュータ(ロボット)に人間のような知能を持たせることを目指す人工知能の研究者の集まりです。人工知能の目標となっている鉄腕アトムやHAL9000(「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピュータ)はSFが創造したものです。われわれはそれらを現実のものとするために頑張っています。星新一賞からわれわれのさらなる魅力的な目標が生まれることを切に願っています。
公益財団法人
せたがや文化財団 世田谷文学館
「きょうの想像力があすを築く」。星新一さんのこの言葉を、世田谷文学館が2014年夏に開催した「日本SF展・SFの国」のキャッチコピーにさせていただきました。展覧会では、星さんの頭脳そのものともいえる自筆のアイデアメモなどご紹介しましたが、いずれの展示資料からも、星さんの「想像力」のとてつもないエネルギーが発せられており、私たちを圧倒しました。第3回星新一賞にチャレンジされるみなさまの中にも、展示会場で、星さんの創作の凄みに直接触れた方が多くいらっしゃるかと思います。どうか星さんに負けない「想像力」で、選考委員の方々をあっと言わせる作品に挑んでください。応援しています。
一般社団法人
日本ロボット学会
我々、日本ロボット学会は、実用開発分野から最先端研究までロボット全般の研究開発を支援する学会です。SFとロボットは切っても切れない仲で、研究開発者の多くは、SF中の人とロボットの共存イメージから発想や夢を頂いていま す。一方、現実はかってSFが描いた世界に近づき、社会に様々なロボットが現れており、SFとロボット研究が相互に影響を与え合うようになってきていると思います。SFにもロボット研究開発にも、誰もが見たことの無いような斬新な未来を求められています。皆さんの大胆なイマジネーションに期待致します。
特定非営利活動法人
ロボカップ日本委員会
ロボカップでは、「21世紀半ばまでに、ヒューマノイドロボットがサッカーのチャンピオンチームと試合を行い勝利する」を目標としてロボットの研究開発を行っています。自律型ロボットがサッカーの試合を行ったり、災害現場で活躍できるロボットや一般の家庭で役に立つロボットが開発されたりしています。SFの世界で空想されたものが現実の製品として実現されているものも数多く現れています。不可能とも思える目標に近づくには日々の技術の積み重ねが必要ですが、時には大胆な発想の転換が重要な契機になる場合があります。想像の世界には不可能はありません。みなさんの斬新なアイデアに期待してます。
青山学院大学
国立大学法人
お茶の水女子大学
「理系的発想力」を発揮してつくられた物語、なんて魅力的な響きでしょうか。お茶の水女子大学は1875年に創立されて以来、理系女性教育にも力を注いできました。みずみずしい発想が、物語を通して未来への創造につながることを期待しています。
それぞれの応募作品において、サイエンスのきらめきを感じとる瞬間が楽しみです。
慶應義塾大学
先端生命科学研究所
サイエンスにおいてもっとも重要なのは、ひらめきやアイデア、驚きと知的興奮であり、その意味ではアートと同じです。教科書の勉強ばかりが重視され、優等生を大量に輩出しようとする教育システムでは、サイエンスが退屈なものになってしまいます。「星新一賞」を通して多くの人がサイエンスの面白さを再認識し、科学立国ニッポンの将来を楽しいものにしてくれることを願っています。
公立大学法人
公立はこだて未来大学
理系の文学賞ということで、「星新一賞」に大変期待しています。公立はこだて未来大は情報系の大学ですが,送り出す学生にはコミュニケーション能力が求められており、それを重視した教育をしています。また情報技術というのはイマジネーション次第でいくらでも面白いことができる分野です。新しい社会の在り方に関するイマジネーションを膨らませ、それを人に上手に伝えるというのが未来大の目標でもあります。理系、特に情報系の若い人達の応募が増えるよう応援して行きたいと思います。
独立行政法人
国立高等専門学校機構
国立高等専門学校機構では、15歳から5年間の一貫教育を行う世界に誇れるユニークな高等教育機関である高等専門学校(高専)を全国に51校設置し、地域と世界が抱える諸課題に果敢に立ち向かう、深い科学的思考に根差した創造的・実践的技術者を育成しています。理系的発想力や想像力に富む文学より、科学と夢に興味を持つ方が増えることを期待するとともに、新たな科学技術の可能性を感じさせるような作品に出会えることを楽しみにしています。
国立大学法人
東京工業大学
東京造形大学
東京理科大学
東京理科大学は、「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という建学の精神のもと、8学部33学科を擁する理工系総合大学に発展してきました。自由な発想で科学の可能性や面白さに溢れた作品が応募されることを期待しているとともに、この賞を通して科学の面白さ、奥深さを多くの方に知っていただきたいと思います。
オーム社 / ロボコンマガジン
(株)オーム社は1914年の創立以来、科学技術全般にわたり、雑誌、専門書、実務書、教科書を発行して参りました。なかでも、1998年創刊の雑誌「ロボコンマガジン」はロボットコンテストをはじめ、ロボット製作やロボット研究の動向など、ロボットにかかわる情報を取り上げる総合情報誌ということで展開してきています。ロボットづくりを目指す人の多くは、小さい頃、漫画やSFなどで見たロボットを実現しよう、追い越そうというところからスタートしています。われわれと共生するロボットが生まれる源泉となる、瑞々しいSFたちの誕生に立ち会えることを光栄に感じ、また応援させていただます。
学研ホールディングス
学研グループは「ずっと、いっしょにまなびをたのしく!ワクワク☆ドキドキ創造企業」として、出版事業を中心に、幼稚園・保育園・学校に向けた教材・教具や、教室事業・塾事業、高齢者福祉・子育て支援事業にも積極的に進出してまいりました。その根幹にあるのは「自由かつ斬新な発想で、新しい価値を創り出そう」と言うGakken Spiritです。是非、みなさんの自由かつ斬新な発想で、ワクワク☆ドキドキするような物語を創造してください。楽しみにしています!
日経サイエンス
リアル開発会議
リアル開発会議は、日経BP社が新規事業創出と異業種連携を推進するために設立した会員制コミュニティーです。日本には“宝の山”のように世界を変えうる要素技術が眠っています。その要素技術に光を当てて、オープンイノベーションで知恵を出し合い、新しい産業を創出していくことを目指しています。カタチのない夢は、最初はSFの世界かもしれませんが、やがて現実のものとなり、世界を変えていく。そんなワクワクした夢を持てる作品と出合えるのを楽しみにしています。
「未来のあなたも」第3回日経「星新一賞」開催にあたって
人工知能も宇宙人も応募可の星新一賞ですが、「未来人はダメなのか?」ということを考えてみました。「未来からきた人の書いたSFって、今の人が読んでも意味不明なのでは?」という問題に気づいたものの、「時代小説でエントリーしてもらったらちょうどいいかも!」と早くも解決策を見つけたのでした。未来からいらした方は「時代小説」で、現代の方は「未来小説」で。みなさまのご応募をお待ちしております。
2015年5月31日
星新一次女・星ライブラリ代表:星マリナ