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小松左京ライブラリ
2020年は歴史に刻まれる年となりました。病院、研究機関など様々な現場で、未知のコロナウィルスの被害を抑え一人でも多くの人の命を救おうとする、厳しい戦いが繰り広げられています。小松左京は、半世紀前に発表した未曾有宇のパンデミックをモチーフとする『復活の日』において、あらゆる事実の積み上げとSFならではの制約なきイマジネーションを駆使し、人類滅亡の可能性を秘めた感染症危機とその本質を浮き彫りにしようと試みました。2020年の第8回星新一賞には、人類とコロナウイルスの戦いを目の当たりにしたうえで創り上げた作品が多数寄せられるのではないでしょうか。イマジネーションのフィルターを通して刻まれた現在の大切な記録であるそれらの作品が、未来に襲いくる危機に対する大切なワクチンとしても活かされることを心より願います。
一般社団法人
日本SF作家クラブ
「星新一賞」は今回で8回目を迎えます。それもひとえに、過去7回にわたり作品を応募してくださった皆様のおかげです。8回目を迎える現在、世間は新型コロナ肺炎による影響で、人の移動もままならない状況です。人類にとって、これははじめての経験と指摘する識者も少なくありません。だが、こうした現実を予測したSFは少なくありません。SFは未来予測のためのものではありません。しかし、現代社会を見つめ直すツールではあります。そうしたことを考えるなら、第8回「星新一賞」に応募することは皆さんの人生にも少なからず意味をもたらすものではないでしょうか。そうした文学賞である「星新一賞を」応援できるのはわたしたちの最大の喜びです。
エヌ氏の会
★「夢を書くひと」<星新一氏を囲む会>を開催していた頃、星先生から常備薬『ベンザリン』をいただいた。「いつも飲んでいる。この薬を飲むと、夜、夢を見ないんだ」と、おっしゃって笑う。それを聞いていた参加者が言う。「ベンザリンが先生の夢を食べているのですね」。「うまい考えだ。しかし、少し違うよ。夢を見ない代わりに、夢を原稿に書いているからね」と、おっしゃっているのを思い出した。星新一賞も夢がある。大きな夢を現実化する理系小説に期待しています。
きまぐれ人工知能プロジェクト
作家ですのよ
第3回の一次審査通過以来ぱっとした結果を収めることができていません。プロジェクトを開始するときに予想していたように入賞までの道のりはまだまだ遠いようです。人工知能にとって創造性は依然として高い壁になっていますが、引き続き頑張っていきます。人工知能にシナリオを作らせる部分を開発中なのでその完成を目指します。
独立行政法人
国立科学博物館
国立科学博物館は、動植物など自然史に関する標本や、科学技術の発展に関する資料を収集・保管し、それに関する調査研究を行っています。そしてそれらをもとに行う多彩な展示や学習支援活動を通じて、理系的な知識の提供だけでなく、発見や驚き、感動をあわせて提供する、「想像力の入口」でありたいと願っています。「星新一賞」をきっかけに、「理系的な知識」と「想像力」が融合された魅力的な作品が生まれ、さらにそれらの作品が今度は読者の想像力を刺激する。そういった、想像力の連鎖が起きることを期待しています。
一般社団法人
情報処理学会
情報処理学会は星新一賞を応援します。情報処理学会にはコンピュータやネットワーク、人工知能に始まり、音楽やゲーム、ユビキタス等幅広い分野の研究者・ 技術者が集まっています。その成果としてパソコンやインターネットそしてスマホが我々の生活を劇的に変えてきたことは皆さんご承知の通りです。そしてIT(情報技術)が社会インフラの全てを支えていると言っても過言ではありま せん。この様にして星新一さんの作品他SFで夢として描かれていたものが次々に現実のものになりました。今後生み出される新しいSF作品のなかから未来に繋げるとてつもない夢を生み出して欲しいと願っています。
一般社団法人
人工知能学会
人工知能学会はコンピュータ(ロボット)に人間のような知能を持たせることを目指す人工知能の研究者・技術者の集まりです。人工知能の目標となっている鉄腕アトムやHAL9000(「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピュータ)はSFが創造したものです。われわれはそれらを現実のものとするために頑張っています。星新一賞からわれわれのさらなる魅力的な目標が生まれることを切に願っています。
公益財団法人
せたがや文化財団 世田谷文学館
「きょうの想像力があすを築く」。星新一さんのこの言葉を、世田谷文学館が2014年夏に開催した「日本SF展・SFの国」のキャッチコピーにさせていただきました。展覧会では、星さんの頭脳そのものともいえる自筆のアイデアメモなどご紹介しましたが、いずれの展示資料からも、星さんの「想像力」のとてつもないエネルギーが発せられており、私たちを圧倒しました。どうか星さんに負けない「想像力」で、選考委員の方々をあっと言わせる作品に挑んでください。応援しています。
一般社団法人
日本ロボット学会
我々、日本ロボット学会は、実用開発分野から最先端研究までロボット全般の研究開発を支援する学会です。SFとロボットは切っても切れない仲で、研究開発者の多くは、SF中の人とロボットの共存イメージから発想や夢を頂いていま す。一方、現実はかつてSFが描いた世界に近づき、社会に様々なロボットが現れており、SFとロボット研究が相互に影響を与え合うようになってきていると思います。SFにもロボット研究開発にも、誰もが見たことの無いような斬新な未来を求められています。皆さんの大胆なイマジネーションに期待致します。
特定非営利活動法人
ロボカップ日本委員会
ロボカップでは、「21世紀半ばまでに、ヒューマノイドロボットがサッカーのチャンピオンチームと試合を行い勝利する」を目標としてロボットの研究開発を行っています。自律型ロボットがサッカーの試合を行ったり、災害現場で活躍できるロボットや一般の家庭で役に立つロボットが開発されたりしています。SFの世界で空想されたものが現実の製品として実現されているものも数多く現れています。不可能とも思える目標に近づくには日々の技術の積み重ねが必要ですが、時には大胆な発想の転換が重要な契機になる場合があります。想像の世界には不可能はありません。みなさんの斬新なアイデアに期待してます。
青山学院大学
国立大学法人
お茶の水女子大学
「理系的発想力」を発揮してつくられた物語、なんて魅力的な響きでしょうか。お茶の水女子大学は1875年に創立されて以来、理系女性教育にも力を注いできました。みずみずしい発想が、物語を通して未来への創造につながることを期待しています。それぞれの応募作品において、サイエンスのきらめきを感じとる瞬間が楽しみです。
公立大学法人
公立はこだて未来大学
理系の文学賞ということで、「星新一賞」に大変期待しています。公立はこだて未来大は情報系の大学ですが,送り出す学生にはコミュニケーション能力が求められており、それを重視した教育をしています。また情報技術というのはイマジネーション次第でいくらでも面白いことができる分野です。新しい社会の在り方に関するイマジネーションを膨らませ、それを人に上手に伝えるというのが未来大の目標でもあります。理系、特に情報系の若い人達の応募が増えるよう応援して行きたいと思います。
独立行政法人
国立高等専門学校機構
国立高等専門学校機構では、15歳から5年間の一貫教育を行う世界に誇れるユニークな高等教育機関である高等専門学校(高専)を全国に51校設置し、地域と世界が抱える諸課題に果敢に立ち向かう、深い科学的思考に根差した創造的・実践的技術者を育成しています。理系的発想力や想像力に富む文学より、科学と夢に興味を持つ方が増えることを期待するとともに、新たな科学技術の可能性を感じさせるような作品に出会えることを楽しみにしています。
国立大学法人
東京工業大学
「学問のもとは、好奇心。好奇心を育てるようにしておけば、優れた人物も、自然に育ってくる。」星新一と同じ哲学で、東京工業大学は今、創造的破壊のできる若者を育てようと、理工系教育とリベラルアーツ教育の融合による未来社会のデザインに力を入れています。工学に携わる研究者や学生たちが、文化や芸術を社会に発信する試みも始まっています。第8回を迎える本文学賞で、星が『ちぐはぐな部品』で予言したスマートフォンのような、理系的な発想力で未来社会を輝かせる文学作品が生まれることを期待します。
東京造形大学
東京造形大学は,デザインや美術の造形活動を通して社会と文化の創造と発展に寄与する人材を育成する現場です。第一回星新一賞以来、毎回の受賞作品を対象に、言葉のイマジネーションに触発されて未だ人類が見たことのない未来を映像で表現する事業に取り組み、29作品がうまれました。毎回、次年度の表彰式会場で上映するほか、星新一賞サイトからもご覧いただけます。このページ上部のメニュー「映像化プロジェクト」からご覧ください。
日経サイエンス
「日経サイエンス」は最先端の科学・技術の研究成果を広く一般向けに紹介している月刊誌です。中・高・大学生、研究者、ビジネスマンだけでなく、官公庁、教育や医療、技術開発などの現場でも幅広く読まれています。科学の進歩は社会の発展にかかせません。多くの皆様が日経「星新一賞」にチャレンジされることを願い、未来を拓くあっと驚く着眼・着想に出会えることを楽しみにしています。
第59回日本SF大会
「F-CON」(エフコン)
2021年3月13日(土)~14日(日)に福島県郡山市磐梯熱海温ホテル「華の湯」にて開催される学会形式の日本で一番古いSFジャンルを中心としたサブカルの総合イベントです。SFおよびその周辺のコンテンツ、小説、漫画、アニメ、特撮、実際の科学事象などメディアを問わず、ファンと作家・クリエイターが一体となり数多くのイベント・プログラムを盛り上げ、作り上げてゆきます。SFの定義は広く、参加者は世界中から集まります。また会期中には『星雲賞』の授賞式を行います。東北大震災から10年という節目を迎える3月、FーCONのテーマである「明るい未来」を祈念し開催致します。是非、ご参加下さい。
第59回日本SF大会「F-CON」実行委員長 浅尾芳宣
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電気通信大学
人工知能先端研究センター
2016年、国立大学で初めて、電気通信大学は人工知能研究拠点である人工知能先端研究センター(AIX)を設立しました。人工知能研究に力を入れており、特に、人と共生できる汎用性の高い人工知能システムの実現を目指しています。人も人工知能も分け隔てなく小説を書き、応募することができる「星新一賞」は、まさに本学の人工知能研究が目指す世界観に近い賞であると言えます。近年、文章を生成する人工知能技術は進化していますが、小説を書くということは、起承転結といった構造、喜怒哀楽といった感情・感性、そして論理と創造性のすべてが結集した、高度な文章生成が求められます。その全てを学びながら、人工知能技術を身につけることができるこの企画を通して、人工知能に関わる学生が増えることを応援します。
「物語る星」第8回日経「星新一賞」開催にあたって
太陽系の第三惑星《地球》に生きるホモ・サピエンスであるあなたは、地球誕生から46億年、太陽の寿命まであと50億年といわれる現在、星空をながめながら、地下鉄にのりながら、あるいはAIに話しかけながら、いったいどんな未来を想像しているのでしょうか? 現生地球人だけでなく、遠い星、遠い未来のだれかが読んだときにも、「おっ。おもしろいな、これ」と言ってもらいたい! という文学賞です。
2020年5月20日
星新一次女・星ライブラリ代表:星マリナ